初心者用 完全データ作成ガイド
ブラックオーバープリントについて
ちょっと鈴木さんこれ見て!
黒が透けちゃってるわ!
ホントね~。
これオーバープリントよ。
オーバープリントって、この前教えてもらったやつよね?
ちゃんとオーバープリントの設定は外して印刷したわよ?
K100%のオブジェクトは自動的にオーバープリントになっちゃうの。
なんで?
文字の見当ズレを防ぐためなの。
それをブラックオーバープリントって言うのよ。
見当ずれ?
版がずれて、白い部分が出ることを見当ズレっていうのよ。
K100%は文字や線で使われることが多いので、文字や線で見当ずれを防ぐための処理なの。
文字で見当ズレがでちゃうと…
うわ~読みづらい!
だから自動でオーバープリント処理されるのよ。
そうなのね。
じゃあ、黒が透けるのは仕方がないの?
そんなことないわ。
黒の作り方を工夫すればいいのよ。
黒の作り方?
濃度を1%減らしてK99%で黒を作るのが一つの方法ね。
ほとんど色は変わらないけど、K99%だとオーバープリント処理されないの。
なるほどー。
CMYのどれかの濃度を1%付け足してもいいわ。
ほぼK100%と同じ色が表現できて、オーバープリント処理もされないもの。
じゃあ、CMYKを全部100%にすれば問題ないよね!
よーし、さっそく…
ちょっと待って!
全部100%は「4色ベタ」といって、いろんなトラブルの原因なの!
そうなの?
4色ベタはインクの濃度が濃すぎて乾きにくいの。
色移りやブロッキング(紙同士がくっつく現象)などのトラブルになることもあるのよ。
うわ~怖いね~。
CMYKの掛け合わせで表現する黒は「リッチブラック」っていうの。
インクの合計濃度が250%を越えないようにしてね。
オススメの組み合わせは、C20%、M20%、Y20%、K100% よ。
じゃあ、これから黒は全部リッチブラックにしちゃおう!
もう極端なんだから。
リッチブラックは小さな文字や線だと見当ズレを起こしやすいわ。
前にも話したけど、くれぐれも使い分けてね!
→黒色について